牛乳をめぐる大激論!「身長は伸びるVS伸びない」「安全?危ない!?」

昔から、「背を伸ばす代表選手」として扱われてきた牛乳。ところが現在では、「牛乳を飲んでも背が伸びない」という否定派の意見も。「むしろ牛乳を飲みすぎるとキケン」と、安全性に疑問を投げかける意見も登場し、注目が集まっています。果たして牛乳は、背の伸びにプラスに働くのか、働かないのか?安全なのか、キケンなのか?「肯定派VS否定派」の大激論を見ながら、真実にせまってみましょう。

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牛乳神話が崩れた!?「実は背が伸びない」という驚きの意見が!

昔から、“完全栄養食品”と評価されてきた牛乳。家庭でのパン食にも学校給食にも、欠かせない存在でした。「休んだ友だちの分まで飲んでいた!」という牛乳大好きな方もいますが、「ただでさえ苦手なのに、ごはん給食の日の牛乳は、特に辛かった……」という、牛乳苦手な方もいますよね。

でも、どんなに牛乳が苦手でも、残すのは無理だったのでは?というのも、なにせ「牛乳は背を伸ばしてくれる飲み物」という位置づけ。家の冷蔵庫の中には、常に牛乳のストック。残そうとすれば、「背が伸びなくてもいいの?」と親に怒られて、我慢して飲む毎日。学校では「身長のためにも、がんばって飲みなさい」と先生に付き添われ、涙目になりながら飲み干した……という経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか?当時は、「牛乳を飲むと背が伸びる」という“牛乳神話”が、家庭から教育現場まで浸透していたんですね。

ところが現在では、事情が一変。さまざまな研究が進み、実は牛乳には背を伸ばす効果がないことが指摘されています。それどころか、安全性に問題がある可能性も示唆されているのです。

牛乳を飲みすぎると、身長を伸ばすのに逆効果!?

そもそも、牛乳を飲むと身長が伸びると考えられているのは、牛乳がカルシウムを豊富に含むため。カルシウムを摂ると、さも背が伸びるように言われることも多いですが、真実ではありません。

というのも、身長が伸びるというのは、実は「骨が伸びる」ということ。だから背を伸ばすには、骨を伸ばす栄養を摂ることが必要です。ところがカルシウムは、「骨を伸ばす」栄養ではなく、「骨を強くする」栄養。骨を伸ばそうと思ったら、たんぱく質を摂るのが正解なんですよ。

むしろ「牛乳を飲めば背が伸びる!」と誤解してガブ飲みしてしまうと、身長の伸びにデメリットが生じます。代表的なものを3つ紹介しましょう。

デメリット1)肥満を招き、背の伸びがゆるやかになる

牛乳にはたんぱく質も含まれていますし、骨を強くする意味ではカルシウム摂取も欠かせません。でも脂質も豊富に含みますから、牛乳の飲みすぎは肥満の原因に。肥満気味になると成長ホルモンの分泌が減るため、背の伸びがゆるやかになってしまうのです。

実際に、子どもの肥満やカロリーオーバーが問題視されているニューヨーク市では、2006年に学校給食から牛乳が外されていますよ。

デメリット2)満腹感から、身長を伸ばすために必要な栄養素が摂れなくなる

背が伸びるためには、栄養が必要です。骨を伸ばすたんぱく質を中心として、各種ミネラルをバランス良く、しかもたっぷり摂る必要があります。でも牛乳を飲みすぎると、脂肪分が高く、味も濃いことから、満腹感を覚えてしまいます。すると肝心の食事を食べられない事態に。結果的に、身長を伸ばすために必要な栄養素が、摂れなくなってしまうのです。

そもそも、カルシウム摂取を期待して飲む牛乳ですが、単体で飲んでも効果薄。たくさん飲んでも、カルシウムは有効活用されません。というのも、カルシウムが有効に使われるためには、リンとの比率が重要。ところが牛乳には、過剰なリンが含まれており、かえって吸収を妨げると言われているのです。

デメリット3)大量に含まれる女性ホルモンにより背の伸びがストップ

人間の場合、思春期になると、女の子は女性ホルモンが大量に分泌されるようになります。そのおかげで女の子らしい体つきになるわけですが、女性ホルモンは背の伸びをゆるやかにする作用も。女の子の最終身長が、男の子と比べて低くなる傾向にあるのは、女性ホルモンが関係しているのです。

いま日本で販売されている牛乳は、妊娠中の雌牛からも搾乳されています。人間と同じく、妊娠中は卵黄ホルモンや黄体ホルモンなど、女性ホルモンが大量に分泌。その結果、私たちが飲む牛乳の中にも、女性ホルモンがたくさん含まれます。そのため、「牛乳の摂りすぎ=女性ホルモンの大量摂取」につながり、結果的に背の伸びをストップさせてしまうのです。

賛否両論!牛乳の安全性ってどうなの!?

牛乳の飲みすぎが、背の伸びにマイナスに働くということをお伝えしました。それだけではなく、近年では「牛乳の安全性に問題がある」と主張する医者も。2005年には、内視鏡検査の世界的権威である新谷弘実医師が、『病気にならない生き方』を出版。牛乳の安全性に疑問を投げかけたことなどが注目され、大ベストセラーに。この本をきっかけに、「牛乳はよくない」という意見がネット上でも多く見られるようになりました。

ところが、大学教授や乳業協会、栄養士会は従来通り、「牛乳は安全である」と主張。特に、医師や栄養学の専門家らでつくる「牛乳乳製品健康科学会議」は、新谷医師の主張に対して猛反発。著書の内容について公開質問状を送付して、徹底的に抗議する動きがありました。
一体どちらが正しいのでしょうか?「牛乳が安全でないって、どういうこと!?」という方のために、否定派の代表的な意見を紹介しましょう。

意見1)乳糖を分解できず、おなかの不快症状を引き起こす

牛乳を飲むと必ずおなかがゴロゴロする方や、下痢気味になる方はいませんか?もしかしたら、日本人に多い「乳糖不耐症」かもしれません。

牛乳には、糖類の一種である「乳糖」が含まれています。本来であれば乳糖は、乳糖分解酵素(ラクターゼ)という消化酵素によって、ガラクトースとグルコース(ブドウ糖)に分解。小さくなってから、小腸で吸収されます。ところが乳糖不耐症の人は、乳糖分解酵素(ラクターゼ)が不足しています。そのため乳糖が十分に分解されず、大きなサイズのまま大腸へ。この乳糖が腸を刺激し、下痢やおなかの張りなど、不快な症状を引き起こすと言われています。

意見2)カゼインが腸壁から血管内に入り、アレルギー体質を招く

牛乳の主要たんぱく質であるカゼインは、粒子が小さめ。腸の機能が弱っていると、腸壁を素通りして、血液の中に入ってしまいます。カゼインが未消化のまま腸壁から吸収されてしまうと、身体は異物として認識。免疫反応を起こし、花粉症やアトピー、ぜんそくなどのアレルギーを引き起こすと言われています。

意見3)骨からカルシウムが溶け出し、骨がもろくなる

動物性たんぱく質が非常に多い牛乳や乳製品を過剰に摂取すると、血液が酸性に傾きます。すると、身体がその状態を察知して、「酸を中和しなければ!」と判断。骨の中からカルシウムを取り出して、血液のpHを元通りにしようとします。その結果、骨からカルシウムが溶け出す「脱灰(だっかい)」が促進されると考えられています。骨を強くするために飲んでいるつもりの牛乳が、かえって骨を弱くすることになってしまうのですね。

このように、肯定派も否定派もどちらも存在します。ところがどちらの主張が正しいのかは、まだ確定していません。実は、牛乳が体にとって安全か否かは、解明されていないということなんですね。どちらの意見も知った上で、「飲みすぎない」という選択をするのが良さそうですね。

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