身長を伸ばすのに亜鉛は不可欠!子供が亜鉛サプリメントを飲んで大丈夫?

身長を伸ばす栄養素として亜鉛が注目されています。

「骨を伸ばすたんぱく質」や「骨を強くするカルシウム」が必要なのは何となく理解できますが、なぜ、亜鉛が必要なのでしょうか?

また、土壌の関係で日本人は亜鉛が不足しがちとも言われていますが、実際どのくらい足りないのでしょうか?

今回は、そんな亜鉛の知られざる働きと摂取量について迫ってみたいと思います。

ズバリ!なぜ身長を伸ばすのに亜鉛は必要なの?

その答えは意外なほどシンプルです。

亜鉛は体の中でたんぱく質を作るときに欠かせないミネラルだからです。

当サイトでも何度もお伝えしていますが、身長を伸ばすうえで最も重要な栄養素はたんぱく質です。骨を伸ばす土台となりますし、水分を除けば人体の構成でもっとも多い要素です。

たんぱく質はご存知のとおり、肉や魚に多く含まれます。身長を伸ばすうえではたくさん食べた方が良いのですが、肉や魚のたんぱく質がそのまま人間の体で使われるわけではありません。

一度、アミノ酸のレベルまで小さく分解され、人間用に再合成されて体の各所で使われます。その再合成に不可欠なのが亜鉛というわけです。

また、成長期の子供において亜鉛が不足してしまうと、発育に支障をきたすことも分かっています。

成長ホルモンが不足してしまうのが主な原因で、深刻な場合は低身長症になることさえあるのです。

あまり取りざたされることはありませんが、実は成長ホルモンもたんぱく質の一種です。体内でつくるためには、やはり亜鉛が欠かせません。

成長だけじゃない!亜鉛の子供にうれしい3つの健康効果

亜鉛を積極的に摂ることで、成長以外にも様々なメリットが生まれます。

1つめは、免疫力の向上

免疫システムは体内に侵入したウイルスや細菌を攻撃する防衛機能です。

免疫システムでは、様々な細胞が協力してウイルスを撃退します。その免疫細胞の正体もたんぱく質。生成には十分な量の亜鉛が不可欠なのです。

子供が風邪や病気に強くなるのは大きなメリットですね。

2つめは、皮膚を正常に保つ効果

皮膚は内側からどんどん新しい細胞が生まれ、表面にある古い細胞が剥がれ落ちることで機能を維持しています。

皮膚の細胞もたんぱく質なので、この新陳代謝には亜鉛が必要なのです。

また、それとは別に体内の亜鉛が十分だと肌の表面に薄いクリームような潤いの膜がかかります。

この膜が外からの異物をブロックし、内からの水分の蒸散を防ぐ、バリアのような効果を果たしています。

こうしたことから、亜鉛は病院でも皮膚疾患の治療にも使われています。ニキビやアトピー性皮膚炎の一部に効果がみられるそうです。

これらの症状に悩んでいるお子さんなら、試してみるのもいいかもしれませんね。

3つめは、食欲不振の改善

食欲不振の理由はいくつかありますが、味覚障害による食欲不振なら亜鉛の摂取が効果的です。

味を感じるのは舌ですが、さらに舌を拡大してみてみると、味蕾(みらい)という小さな細胞が見つかります。実は本当の意味で、食べ物の味を感じているのはこの味蕾です。

味蕾はおよそ30日周期で生まれ変わる新陳代謝の活発な細胞。亜鉛不足でたんぱく質の生成が滞り味蕾の生まれ変わりがうまくいかないと、物を食べても味がしなかったり、変な味に感じてしまったりするのです。

また、食欲不振の改善からは少しだけ話がずれますが、偏食の子供に亜鉛を与え続けることで、偏食の改善が見られたという海外の研究結果もあります

エビデンス(科学的根拠)が弱いのが残念ですが、味覚による食のトラブルを亜鉛で解決できるかもしれない希望のある事例のひとつです。

最適な亜鉛摂取量は?うちの子はちゃんと摂れてるの?

成長期の子供にとって大事な栄養素であることは分かりました。

では1日にどのくらい摂れば良いのでしょう?

また、日本人は平均的にどれくらい摂取できているのでしょう?

まずは、亜鉛の推奨摂取量について見てみましょう。

<亜鉛の推奨摂取量>

年齢 男子 女子
10~11歳 7mg 7mg
12~14歳 9mg 8mg
15~17歳 10mg 8mg

2015年度版日本人の食事摂取基準より

次に、平均的にどのくらい摂れているのか(実際の摂取量)を見てみましょう。

<亜鉛の摂取状況>

年齢 男子 女子
7~14歳 8.9mg 7.7mg
15~19歳 10.5mg 7.7mg

平成28年国民健康・栄養調査報告より

意外なことに、概ね摂取はできていますね。

一般的に持たれている日本人は亜鉛が不足しているというイメージと違っています。亜鉛は広い範囲の食材に含まれているので、実はあまり不足しやすい栄養素ではなかったのです。

とはいえ、インスタント食品や加工食品を多く摂ると亜鉛の吸収を阻害したり、流出させたり亜鉛不足になる危険性が示唆されています。

こうした食事が多い場合は、サプリメントで補給するなど、不足しないように努めましょう。

子供がサプリメントで亜鉛を摂るときの注意点は?

前節でお伝えしたとおり、子供において亜鉛は不足しやすい栄養素ではありません。

とはいえ、成長に不可欠な栄養素ですし、平均的には摂れていても自分の子供は足りていないかもしれません。

また、東北大の駒井教授のように厚労省発表のデータの摂取量では少ないと感じている専門家も少なからずいます

なので、サプリメントでプラスしておくのは決して悪い選択肢ではありません。大事なのはその量です。

亜鉛の摂りすぎは、下痢や神経障害などの過剰症のリスクが出てきます。

不足が嫌だからといって、たっぷり補給しておけば良いというものではないのです。大人用のサプリメントで亜鉛を補給するのは止めておくのが無難です。

たとえば、サプリメント大手のDHCの亜鉛サプリメントで摂取できる亜鉛の量は15mg。

子供だとこれだけで1日の推奨摂取量の1.5倍~2倍。普通の食べ物からの摂取分を合わせるとさらに多くなります。

ちなみに、このDHCのサプリメントには「小児は本品の摂取を避けてください」と注意書きがあります。
※ 小児は15歳未満

やはり、子供がサプリメントを使うなら栄養バランスを考慮した成長期専用のものがおすすめです。

もちろん、亜鉛を含んでいる製品を選ぶべきです。亜鉛の量はそれほど多くなくて構いません。1~2mg摂れればちょうど良い量です。

たまに、サプリメントの材料として「亜鉛酵母」が使われていることがありますが、イコール亜鉛という意味ではありません。材料の質にもよりますが概ね10%が亜鉛です。

たとえば、1日分で亜鉛酵母が15mgという表記なら、摂れる亜鉛は1.5mgということです。間違えやすいので気をつけてくださいね。

他にも成長期(身長)サプリメントの品質を見極めるうえで知っておいた方がいいことがいくつかあります。

これから検討する際には、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。

このページの先頭へ