身長を伸ばす薬ってある?酔い止めの成分が良いって本当?

世の中に「身長を伸ばす薬」は存在しないのでしょうか?

身長サプリと呼ばれるはサプリメントはたくさんありますが、飲むと確実に身長が伸びるというものではありません。

サプリメントはあくまで成長のための栄養を配合した「食品」です。身長を伸ばすための栄養を補給する以上の効果はありません。

今回は身長を伸ばす「薬」について、ちまたで話題になっている酔い止め薬の成分も含めてお話します。

身長を伸ばすといわれている薬剤について

インターネットで「背伸ばす 薬」と検索すると、いくつか薬剤名がヒットします。

グロウジェクト・ヒューマトロープ・ノルディトロピン・ジェノトロピンゴークイック・サイゼン・・・

ただし、厳密にいうとこれらは身長を伸ばす薬ではありません。

病気による低身長の治療に使われる成長ホルモン製剤。人工的に作り出した「ヒト成長ホルモン」です。

低身長となっている原因が成長ホルモン分泌不全の子供においては、まさに救世主のような薬です。体に合えば、年間の身長の伸びが1.5倍~2倍になるというのですから。

ただ、どんなに身長が低くても、成長ホルモンの分泌が正常値の“普通の人”には処方されません。

もし、この薬を“普通の人”が何らかの方法で入手して使ったとすれば・・・どうなるでしょうか?

その答えは「効果は少なく、副作用の恐れは大きい」です。

まず、効果の面から考えてみましょう。

たとえ身長が低くても、成長ホルモン分泌は正常なわけですから、伸びない原因は成長ホルモンではありません。

問題の原因に対して間違った対処法をとっていることになるので、どうしても狙った効果は出にくくなってしまいます。

次に、副作用の面を考えてみましょう。

必要以上の成長ホルモンが体内に入るわけですので、考えられる大きな副作用は主に2つです。

1.自力での成長ホルモン生産が困難になる

成長ホルモンに限らず、ホルモンというのはごく少量で体に大きな変化を与えます。ですので、人体では常にホルモン量の調整が行われています。

外部からの投与でホルモンの濃度が高くなると、自己分泌量を減らして一定を保とうとします。

そして、投与期間が長くなると自己分泌の機能が衰えて戻らなくなることが報告されています。

2.先端巨大症のリスクが増大する

別名、末端肥大症と呼ばれる成長ホルモン過剰による病気です。あごや額が突出し、手足など体の先端から大きくなります。

ただちに命の危険があるわけではありませんが、筋肉が萎縮する、骨がもろくなるなどの障害が併発します。重症になると日常生活を送るのが困難になります。

まれに、足を長くしたいとダンサーやバレリーナが成長ホルモンドーピングを行うことがありますが、その過剰なドーピングのせいで先端巨大症を発症した場合、社会復帰できるケースは非常に少ないそうです。

身長には成長ホルモン!と考えてしまいがちですが、安易に手を出すのは止めましょう。

酔い止め薬の成分メクリジンに身長を伸ばす効果が!?

2013年に名古屋大学の研究グループが発表した研究成果が話題になっています。

その内容は、乗り物酔いの市販薬に含まれるメクリジン(メクロジン)という成分に骨伸長促進作用があることを確認したということです。

発表以降も、日本医療研究開発機構の研究開発事業として実用化に向けた研究が進められています。

極端な低身長を伴う難病の「軟骨無形性症」に対する治療法として大きな期待が寄せられています。こう言うと「また、特定の病気の治療薬か・・・」と思う方もいらっしゃるでしょうが、名古屋大学の公式発表では次のように明記されています。

メクロジンは軟骨無形成症だけでなく、体質性低身長などに対しても、FGFR3を制御することにより骨伸張を促進できる可能性を秘めている。

少し難しい表現ですが、要約すると、

「メリクジンの作用の仕組みを考えると、病気ではない低身長児でも骨が伸びる可能性がある」ということです。

この研究が成功すれば、人類史上初の「身長が伸びる薬」が完成するかもしれません。

ただ、現在のところ研究段階。人への効果・副作用もハッキリとは分かっていません。間違っても酔い止め薬を大量に買い込んで、身長を伸ばす目的で毎日飲むのはやめてください。

日常的に飲むことを考慮された薬ではありませんし、既知の副作用もあります。排尿が困難になったり、眼圧が高く(=眼球が硬く)なったりといったものです。

また、ネット上で酔い止め薬を飲んでみたという実験記事もありますが、デタラメですので決してマネしないでください。

ちなみに、この実験記事ではメクリジンで大人の方の片足だけ伸びたそうです。(仕組み上、あり得ませんが・・・)

サプリメントには、まるで薬のような効果を謳う製品も!

現在のところ、普通に使える身長を伸ばす薬というのは存在しません。

なのに、身長サプリメントに目を向けると

「成長ホルモンの分泌を促進します」
「30代前半ならまだ間に合います」
「目標 プラス10㎝!」

など、まるで薬のような効果があると宣伝している製品があります。

冒頭でお話したとおりサプリメントにそんな効果はありません。すべてインチキです。いくら魅力的だからといって手を出さないでくださいね。

本来、サプリメントの役割は食事で摂り切れない栄養を補助すること

骨を伸ばすための基礎となるたんぱく質や、骨を強くするためのカルシウム、また体内で栄養素がスムーズに機能するための各種ビタミン・ミネラルを含んでいるものがベストです。

当サイトでおすすめしているのは、成長期に必要な栄養を総合的に配合している「カラダアルファ(α)」です。詳しいおすすめ理由や私達親子の実体験をこちらの記事にまとめましたので興味があればぜひ一度読んでみてください。

また、しばしばアルギニンが成長ホルモン分泌を促進するので、身長を伸ばすサプリメントにはアルギニンが必須だと紹介しているサイトもありますが、間違っています。

確かに、アルギニンそのものに成長ホルモン分泌を促進させる効果はあります。病院で薬剤として使われることもあります。

ただ、サプリメントで少量を飲んだところで成長ホルモンの促進効果は期待できません。病院で使われるのと同じ(=促進効果があらわれる)血中濃度に至ることはないからです。

また、仮に成長ホルモンの分泌促進ができたとしても、身長が伸びることにはつながりません。

上の項目でお話した通り、成長ホルモンを外部から増加させても体内の調整機能が働き、元の成長ホルモン量より増えることはないからです。

身長サプリメントを選ぶ際にはご注意ください。

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