バドミントンのシャトルは時に「生もの」といわれるくらいデリケートです。

本当の生ものと同じく、保管方法を間違えると、とたんに寿命が短くなってしまいます。

そこで今回、専門メーカーとして、シャトルの正しい保管方法寿命(使用期限)についてお話させていただきます。

  • シャトルはどうやって保管した方がいい?
  • シャトルっていつまで使えるの?
  • シャトルを長持ちさせる方法…って?

という疑問をお持ちの方は、ぜひお読みください。

シャトル、こんな保管をしてしまっていませんか?

シャトルの正しい保管方法は「筒に入れて縦向きで温度・湿度の変化の少ない場所に保管する」です。

少しイメージしにくいですね。そこで、具体的なNGの例をいくつか紹介します。やってしまっていないかチェックしてみてください。

clear横に寝かせて直している

  • ラックの高さがないから横向きに・・・
  • バッグにいれたまま無造作に・・・

というような保管は良くありません。

バドミントンのシャトルはコルク部分が下を向くように立てて保管しておくのが正解です。

横にしたままにしておくと、シャトルの羽根が変形する恐れがあります。もちろん、変形するとシャトルは正確に飛ばなくなります。上下逆さまもNGです。

また、ノック用のシャトルを無造作にカゴに入れたままにしているケースもありますが、本来は筒に入れるべきです。

もちろん、量が多くていちいち片付けていられないというのもあるので、絶対条件ではありませんが・・・一応覚えておいてください。

clearリビングなど居住空間に置いている

バドミントンのシャトルは、天然の水鳥羽根を使っているため、温度変化や乾燥に非常に弱いです。

リビングのエアコンの風があたる場所だったり、直射日光があたる窓際は、保管場所として良くありません。劣化がすごく早まります。

また、湿気やカビにも弱いので、洗面所などの水回りに置いておくのもNGです。

家でシャトルを保管する場合は、納戸や玄関先など、なるべく湿気がなくエアコンの影響が少ない場所に置くようにしましょう。

clear車に積みっぱなしにしている

毎週練習があるからとシャトルを車に置きっぱなしにしていませんか?

車の中は、屋外以上に温度変化が激しい場所です。特に真夏は絶対にシャトルを放置しないでください。

車内の温度は55度を超え、ダッシュボードなど直射日光が差す場所では、70度を超えることもあるそうです。

そこまでの高温になると、生卵がゆで卵になるように、水鳥の羽根も元の性質を維持できません。

clearキャップを開けたままにしている

どんなに面倒でも、使わないときはキャップをしっかり閉めておきましょう。

開けっ放しにしておくと、筒内の温度湿度も変わりやすいし、カビも生えやすくなります。

また、「逆入れ」の原因にもなりかねません。

シャトルを両端から入れてしまうというトラブルです。次取り出すときに羽根が筒に擦れてバサバサになってしまうので、大きなロスにつながります

さらに、逆入れしたシャトルの上から、他の人がどんどんシャトルを押し込んで、ちょうど半分ずつが向かい合う形で収納されてしまうという事例もあるようです。

キャップはしっかりと閉めておきましょう。

以上が、間違えがちなシャトル保管の例です。もしやってしまっていたら見直してみてください。

では、次にきちんと保管したシャトルは「どのくらい使えるのか?」を見てみましょう。

シャトルの使用期限ってどれくらい?

バドミントンのシャトルは、概ね製造後3ヶ月くらいから徐々に劣化がはじまります。

それから少しずつ水分や油分が抜けて耐久性が下がり、大体、半年くらいで劣化を体感するレベルになってきます。

ですので、使用期限は半年と言いたいところですが、少し注意が必要です。

一般的にバドミントンのシャトルは製造してすぐ消費者のもとに届けられるわけではなく、工場やメーカーの倉庫、お店などで在庫として保管されます。それを考慮すると、購入時から3~4ヶ月、だいたいワンシーズンが使用期限の目安です。

■ シャトルの耐久性と使用期限のイメージ(例)

こうした特性があるので、シャトルの買いだめはあまりおすすめできません。

春と秋、年に2回使えるスピード番号3番や4番ならまだしも、真夏用2番や真冬用の5番をセールで安いからと「来年用」に買うのはNGです。

見た目は大丈夫そうでも、水分油分ともに減っているので、スカスカですぐ羽根がちぎれたり折れたりします。

基本的には、スピード番号に合った季節までが消費期限。シーズン内に使いきるようにしましょう。

購入先やシャトルの銘柄でも使用期限が変わる??

先ほどお話したとおり、シャトルには使用期限があります。

ただし、箱に書かれているわけではありませんので、長期在庫品をつかんでしまうと買った時点ですでに劣化が進んでいるシャトルだということもあり得ます。

1箱(10本)で2万円以上の出費になるので、痛いですね。

特に、量販店回転の少ない専門店で、棚に積まれているシャトルは要注意です。また、あまり人気のないシャトルも長期在庫品の可能性が高くなります。

使用期限のことを考えると、シャトルが良く出ている店で、定番の人気シャトルを選ぶというのがベターです。

ちなみに、私達RSLは直販メーカーです。

自社工場で作ったシャトルは、お店を介さず自分たちの手でお客様に届けています。

図の通り、製造して消費者に届くまでが圧倒的に早いメリットがあります。ご参考に。

巷で言われるシャトルを長持ちさせる方法について

最後に、よく言われているシャトルを長持ちさせるための方法についてお話します。

「霧吹き」で水をかけたり、「スチーム」を当てたり、というものです。

これらの方法は、シャトル専門メーカーとしてはおすすめできません。

シャトルが重くなって飛びすぎますし、追加した水分が均一に吸収されないため、動きがすごく不規則にもなってしまいます。

そもそも、水鳥の羽根は撥水性の高い素材です。羽根に上手く水を吸わせるのは難しいのではないでしょうか。

ラケットに当たった瞬間、水しぶきが顔に飛んできたという話もよく聞きます。

シャトルの耐久性が低下する理由は、水分だけではありません。民間療法的な対応で、シャトルの飛行性や集中度を落とすのは止めましょう。

さて、シャトルの保管や使用期限についてお話しましたが、いかがでしたか?

決して安い買い物ではないバドミントンのシャトル。少しでも長持ちするよう保管にも気を配り、大事に使ってくださいね。